CISCOの認定資格「CCENT(ICND1)」抑えておきたい特徴と対策
先日CISCOの認定資格であるCCENTに合格しました。
「ネットワーク系の資格としては入門」だという情報を入手していたのですが、はっきり言ってOracle Goldよりもはるかに難しい試験だったと思います。
後程くわしく紹介しますが「ping-t」という対策サイトに設置されている掲示板でも「何で合格したのか判らない」という書き込みが多くみられます。
合格した私自身もまったくの同感です。
私は特にネットワークの実務に携わっていたわけではないので、ほぼゼロから勉強し始めました。
とはいっても応用情報は取得しているので、2進数が~とかいう基礎の基礎は身についていると思います。
そうは言っても専門的にはやっていなかったので、「これから始めるぞ!」という人でも合格できるように、私が実際にCCENTをとった勉強方法をご紹介していきます。
CCENT(ICND1)とは?
ネットワーク系の会社CISCOの機器を取り扱えますよというベンダー資格です。
公式サイトを読めばわかるのですがざっくり言うと「ネットワークの入門資格」にあたります。
要はCCENTとはネットワーク系で手始めに取る資格なわけです。
Oracleデータベースだと"BronzeのDBA"にあたりますね。
CISCO公式サイト
この記事のタイトルとこの見出しに「ICND1」と書いています。
CISCOの認定資格にはグレードが存在しています。
【グレード概要(上が上位資格)】
CCAr :アーキテクト
CCIE :エキスパート
CCNP :プロフェッショナル
CCNA :アソシエイト
CCENT :エントリー
グレードを見ても分かる通りCCENTが一番下のCISCO認定資格になります。
CCENTの次がCCNAという資格に当たりますが、CCNAの取得方法は複数あるのです。
CCENTはCCNAの前座
「CCENTの話ちゃうんかい」と思われる方もいるかもしれませんが、CCNAの話をせずに先には進められません。
なぜなら「CCENTだけとっても意味がない」からです。
資格をとる理由はいくつかありますよね。
「就職したい」
「社内の評価をあげたい」
「転職したい」
いずれの場合でも簡単すぎる資格では何の評価もされません。
そしてCCENTは残念ながらCISCOのグレードとしては「簡単すぎる資格」に相当するのです。
ですので、最低でもCCNA。
可能ならCCNPまでは取得を目指すべきです。
もちろんもっと上位資格を目指す方が好ましいですよ。
CCNPまでは必要ないと思われるのであれば、おそらくCCENTも不要でしょう。
というわけで、CCNPを一旦の目標とします。
するとCCNPを受験するには「CCNA」の取得が前提条件になっています。
なのでまずはCCNAを取りたいところなのですが、CCNAに2つの受験方法が存在しています。
CCNA認定方法一つ目。
1発受験。
200-125J CCNAという試験を受験し、合格すれば即CCNAを取得できるというものです。
CCNA認定方法二つ目。
2回に分けて受験。
・100-105J ICND1
・200-105J ICND2
この二つの試験に合格することでCCNAとして認定されます。
「受験料がもったいないから」という理由であれば一つ目の方法を選んだ方がいいですが、私が調べたところによると「初心者では厳しい」っぽいです。
なので私は二つ目の方法を選びました。
ICND1という試験に合格するとCCENTを取得できるのです。
Oracle BronzeだとDBAとSQLの二つに合格しなければならず、片方だけ例えばDBAだけ取得しても資格としては認められません。
しかしCISCOの優しさで片方のICND1に合格するだけでも資格として認めてくれるのです!
それがCCENTになります。
CISCOのグレードには"エントリー"と分類されていましたが、CCNA取得の前提条件になっているので、まさに入門資格となるのです。
CCNAをICND1・ICND2に分けて受験するメリット
これは単純明快です。
「1回あたりの試験範囲が狭くなるから」
実機に触りまくっていて自信があるとかでもない限りは分割して受験した方が良いでしょう。
ping-tというサイトがおすすめなのですが、このサイトの問題数が膨大です。
ICND1:900問
ICND2:690問
CCNAを一発受験するとなるとICND1とICND2の両方が範囲になるので、1590問をしょっぱなから解けるように勉強していかないといけません。
いやー、心折れるでしょ。
なので、とりあえずは900問で済むようにCCENT(ICND1)から受験していくことをおすすめします。
CCENTの対策
では、試験対策の説明に入ります。
実際に私がこれで合格できたので、おそらく同じようにすれば合格ラインには乗ることと思います。
なぜ「合格できる」ではなく「合格ラインにのる」なのかについても説明していきますが、とりあえず試験対策を紹介します。
私がしたのは2ステップです。
STEP1:白本を読む
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STEP2:ping-tの問題をこなす
ネットワーク系の知識がほぼ白紙だったので、とりあえず白本で基礎知識を勉強しました。
いきなり問題をするよりも理解力があがると考えたからです。
白本は参考書がメインですが章末問題や模擬問題も記載されています。
なので、白本の参考書を読みながら、記載されている問題をすべて解くというのがSTEP1です。
次がメインでping-tというサイトでひたすら問題を解いていきます。
ICND1だけでも900問あります。
このping-tの問題は白本を読んだ後でもスラスラとは解けません。
間違えるの前提で解いていきましょう。
かならず解けるようになってきます。
ping-t公式サイト
ping-tでは問題を間違えると銅色、正解すると銀色、連続で正解すると金色のメダルがつきます。
なのですべて金色のメダルがつくまで解いてください。
これができてからping-tの模擬問題に入ります。
模擬問題といっても出題されるのは同じ問題になるのですが、これがなかなか満点には達さないです。
どこか間違ってしまうんですよね。
なので私はping-tの模擬問題では9割り越えを目指すようにしました。
テスト前日では5回以上模擬問題をしてすべて90%を超えるぐらいにはやりこみました。
実はping-tのサイトはCCENTの範囲だと無料で使えます。
ただし、私は有料にすることを強くおすすめします。
有料にすると「コマ問プレミアム」「簡易シミュレータ(ルータ版)」「簡易シミュレータ(スイッチ版)」とうのが使えるようになります。
ここが無茶苦茶大事です。
はっきり言って参考書を読んだり、問題を解いたりするだけではコマンドの細かいところまでは覚えられません。
選択問題であればなんとかなるのですが、CISCOのCCENTには入力問題がでてきます。
シナリオ問題、シミュレーション問題というものです。
これらは実際にコマンドを入力しないといけないので、確実にコマンドを打てるようにしておかなければなりません。
なので、無料版の問題にプラスして有料版の問題も解いておかなければ、初見だと確実に解けないです。
ある程度問題が解けるようにした時点で有料版にして、シミュレータを使ってみましたがパにくりました。
おそらく本番だったとしたら落ちていたことでしょう。
絶対にコマンドの練習はしておいてください。
CCENT試験の特徴と対策
白本、ping-tで勉強をすると説明しました。
では次に「合格のボーダーに乗る」と書いたことについて説明します。
CCENTを受験して「何で合格したのか判らん」というのが正直な感想です。
それはCISCO独特の問題にあります。
実際に受けてみてCISCOの試験の特徴とある程度のコツがあるので参考にしてみてください。
1.CISCO語なるものが存在する
ネットで事前に調べていると「CISCO語」というモノがあるというのを見かけました。
これは言語が存在するのではなく妙な翻訳がされているという意味です。
日本語がおかしくて判断に迷うところがありました。
これは正直なところ問題文は変えようがないので、CISCO語を受け入れるしかありません。
もしCISCO語に直面したら「用語系なら日本語を英語に替える」「文章なら都合のいいように読む」。
これをしておけば「何となくこうかな?」と解釈がつけられます。
2.初見の問題が多数出る
白本の問題を解けてping-tも9割とけるようにもなった状態で臨んでも問題の半分は勘で解きました。
あまりの初見問題の多さに途中であきらめそうになったぐらいです。
それでも消去法で考えれば「2択には絞れる」ようになっています。
あとは勘を信じで進むしかありません。
最終的には勘頼みになってしまいますが、CISCOの試験で消去法はかなり有効です。
3.シナリオ・シミュレーション対策コマンド
シナリオ問題、シミュレーション問題はかなりの高配点だというのをネットでよく見かけました。
中には「シナリオ問題をすべてミスすると不合格確実」とまで書いている方もいたぐらいです。
それはオーバーにしても高配点なので落とすわけにはいきません。
そこでまずはシナリオ問題について考えてみましょう。
これは通常の選択問題を積み上げたものだと考えられます。
通常問題は「showコマンドではこんな結果やけど、これはどういう状態でしょうか?」という聞き方をしてきます。
これが理解できていればシナリオでは自分でコマンドを打って、どんな状態かを確認するだけです。
なのでシナリオ問題だからといってそれほど気負うことはありません。
人によって変わると思いますが基本のshowコマンドを覚えていれば対応は可能だと思います。
【基本のコマンド】
show running-config
show ip interface
show interfaces
難しいのはシミュレーション問題です。
自分でコマンドを完全に打たなければな内問題です。
これは私の場合出ませんでした。
白本に載っていたシミュレーション問題だと「ACLを作成・適用せよ」みたいなものがあったのですが、本番ではそれ系の問題には当たりませんでした。
でも、たまたま私がでなかっただけで、対策をしておく必要はあります。
すでに紹介しましたが、ping-tのコマ問とシミュレータ問題です。
おそらくこの辺りをクリアしておけばシミュレーション問題にあたったとしてもすべて落とすという状態にはならないはずです。
4.「Tab」「?」「短縮コマンド」が使える
不安でいっぱいになると「何か裏技はないか」と考えてしまうのが人情。
調べていくと「Tabキーが使える」「?が使える」「短縮コマンドが使える」というのが見つかります。
「これらを駆使しましょう!」とかいう記述はあるのですが、初心者の私には「え、どうやって使うん?」としか思えませんでした。
そこでping-tのシミュレータが役に立ちましたよ。
Tabキー:
これはキーボードのTabを押すと「コマンドの入力補完をしてくれる」という意味です。
例えば「show int」まで入力してからTabキーを押すと、「show interfaces」と自動で入力してくれます。
候補が複数あると上手く補完してくれないので、ある程度入力しておいた方がいいでしょう。
?キー:
これも同じくコマンドを入力してからキーボードの「?」を押すと「入力候補と説明文を表示してくれる」のです。
同じ例で「show int」を入力して「?」を押すと「interfaces interface status and configuration」とコマンドの続きと説明文が表示されます。
続くコマンドが複数あれば複数表示されます。
短縮コマンド:
CISCOのコマンドはフルでいれると長いのですが、短縮することが可能です。
これは正直かなり使えるので、いくつか例をあげておきます。
・show running-config → show run
・configure terminal → conf t
・interface fastethernet 0 → int fa 0
・interface serial 0 → int s 0
試験では時間制限があるので極力短縮コマンドを使った方が無難です。
5.CISCOの試験は時間が足りなくなる
CCENTは90分で試験を解きます。
事前調査では「時間が足りなくなる」というのをよくみかけましたが、私はそこまで気にしなくていいと思います。
ping-tの模擬試験では60問を30分で解けるようになっていました。
(正解率は9割ぐらいですが。。。)
本番では54問だったのですが、慎重にいっても60分で試験が終わりました。
なので30分はゆとりがあったわけです。
CCENTはほぼ選択問題です。
判らない用語問題が出たら考えても無駄。
さっさと勘で解いてから進みましょう。
シナリオ問題、シミュレーション問題に時間を掛ければいいのです。
6.見直しが不可
これが驚きなのですが、CISCOの試験は戻れないのです。
ping-tの模擬問題を解いていて「まさか」と思って調べていたのですが、実際に受験するまで信じられませんでした。
まさかの「次に進むと戻れない」。
大体で解いておいて後で見直すというのができないです。
なので、時間がかかるであろうシナリオ、シミュレーション問題を後回しにもできないので、勇気を出して時間をかけましょう。
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大手勤務者に訊いた"建設関係(都市開発)"の仕事とは!?
私の周りで唯一の建築関係に進んだ友人に話を聞いてきました。
一部上場の誰でも一度はCMを観たことがある企業に就職できた優秀な人物です。
あまり話すと身バレのおそれがあるので、回答にぼやっとしたところが多々ありますが、就職の参考にはなるレベルではあるかなと。。。
特に一部上場企業の労働環境がどんなものかについても聞くことが出来たのでその辺りは良かったと思います。
回答者(Mさん)の情報
年齢
30歳
性別
男性
学歴
理系大学卒業
職歴
転職なし
就職理由
「都市開発」の仕事がしたかったわけじゃない。
消去法で就職活動をしているうちに今のところに行きついた。
本当にしたかったのはインフラ関係(電力、JR)の仕事。
でも、その辺りの仕事は問が狭いので内定が出なかった。
"建設業(都市開発)"の現状
仕事
ざっくり「工事グループ」
勤務内容
基本的には都市開発における"設計"のみ担当する。
ただ、場合によっては現場作業での作業が入ったりすることもあるので、「オフィスで設計のみ」していられるわけではない。
造ったものについて品質管理もしている。
業界用語で「管理(タケかん)」「監理(サラかん)」と言われているが、両方とも仕事に含まれている。
勤務時間
8時~17時
社用携帯が支給されているので、業務後(休日含む)でも電話がかかってくることが多々ある。これを加味すると勤務時間はあってないようなものに感じる。
残業時間
日に2時間は普通にある。
サービス残業をしなければならないこともある。
給料(月収・年収)
残業代によるが30~40万円程度
ボーナスあり
※業後に社用携帯から掛かってくるのはサービスになる
特記事項
メインの仕事である設計をしてから、実際に都市開発が行われる。
その後に開発された都市に工場などが建設されることで地域が発展していく。
成果が表れるまで数年から十数年単位の長い目でみなければならない。
プレミアムフライデーが導入されている。
確かに金曜日早く帰りやすくはなっているが、実際のところは半日休暇扱いなので有休が消費される。
名ばかりプレミアムなのでありがたみは正直薄い。
建設業(都市開発)になってみて
良い点
希望していたインフラではないが「設計作業」に携われている点は良かった。
悪い点
転勤が多い。
都市開発をするということは「開発しなければならないような都市」で仕事をすることになる。
必然的に地方に行きがちな上、設計・都市開発が終わるとその都市での仕事は終了し、別の都市に行かなければならない。
なので、どうしても転勤が多くなってしまう。
転職したいか
仕事内容はともかくとして、大手なので転職したいとは考えていない。
就職を他者に勧めるか
勧めない。
仕事内容がニッチなので他のところでは同じような仕事があまりなく、つぶしが効きにくいから。
まとめ
「都市開発」というワードから何となくの仕事イメージはつかめました。
Mさんの話のポイントは大企業での勤務であるところかなと思います。
他の都市開発勤めの人から話を聞いていないので、もしかするとこれは建設業界としては破格の待遇なのかもしれません。
ただ、一般的な中小企業勤務である私や、他の知人から聞いた話と比べても大企業やからずば抜けているという訳でもなさそうですね。
"SE(システムエンジニア)"で実際に経験した仕事内容まとめ
「システムエンジニア(以降 SE)は理系しかなれない?」
「SEは儲かる?」
「ブラックの代表的職業」
このIT時代では"SE"という職業をよく耳にします。
IT系の職業という事で何やら難しそうだったり、かなり稼げるようなイメージを持っている人が多いようです。
今回はSEを8年程している私自身がSEとはどんな職業なのかお話していきます。
回答者(私 ヒロ)の情報
年齢
30歳
性別
男性
学歴
文系大学卒業
職歴
転職経験なし。
新卒からSEとして同じ会社に勤めています。
もちろんポジションは色々と変化しています。
- 新人(研修を受ける立場)
- インフラエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- プロジェクトマネージャ
SEと一口に言っても種類があります。
一般的にはあまりインフラエンジニアとアプリケーションエンジニアの両方を担当するという事はないのですが、私は職場の環境上たまたま両方をする機会にめぐまれました。
SEの種類については以前に記事を書いています。
詳細を知りたい方は下記関連記事を読んでみて下さい。
就職理由
端的に言うと「パソコンなどの機械類が好きだった」からです。
大学時代に就活をしていた時、私は金融系のゼミに入っていたので漠然と金融系の職業に就こうと考えていました。
ただ、金融系の職業の説明会などに行っている内に徐々に営業をしたくないというネガティブな気持ちが芽生えました。
そこで「座っていられる」「営業で外回りをしなくていい」など安易に考えて、文系にも関わらずIT系の職業であるSEを目指しだしました。
実際に私の所属したゼミでSEになったのは歴代から当時までは私だけでした。
"SE"の現状
仕事
SEは意外にプログラミングを自分ですることはあまりありません。
定義は諸説ありますが、私の会社では「SE = お客様に要望を確認」「プログラマ = SEの指示通りにアプリケーションを作成」というように切り分けられています。
なので論理的思考力があれば文系でもSEになることは珍しくないのです。
実際、私の同期は約4割が文系でした。
"独りで黙々とプログラムを作っていればいい"というようなイメージがあるかもしれませんが、そうでもありません。
SEは常にお客様やプロジェクトメンバーとコミュニケーションを取って調整をし続けなければならないのです。
勤務内容
SEの仕事はインフラでもアプリでも下記の4ステップに大体まとめられます。
- お客様が何を実現したいかをまとめる
- プログラマまたはシステム担当者に依頼
- お客様に出来上がりを確認していただく
- 問題なければ終了、問題があれば1に戻る
要するにSEは"仕事を割り振る仕事"をしているのです。
もちろんお客様の要望を実現可能かどうか話をまとめるにはシステムの知識が必要になってきます。
システムの知識だけでなく、もしもお客様が金融系の企業であれば金融の専門知識もなければなりません。
仕事を割り振るといっても単純に伝言するだけではなりたたないのです。
勤務時間
9:30~18:00の平日のみ出金が基本です。
残業はSEのイメージ通り頻繁にあります。
休日出社や深夜勤務なんかも珍しくありません。
ただ、常に時間外勤務があるのではなく「担当しているプロジェクトの状況によってはある」という事に注意してください。
私の所属する会社では世で言われているほどのブラック感はありません。
ただし、私の友人の職場ではブラックと言われるほどの勤務があったりします。
究極的にはプロジェクトの状況 + 所属会社の倫理によって変わってきます
残業時間
私はプロジェクトの状況によってかなり変わってきますが、通常の時であれば「日に1時間程度」もしくは「残業なし」ぐらいです。
プロジェクトで忙しい時は9:30に出社して、翌日の18:00まで働いたこともあります。
それぐらいSEの勤務状況はプロジェクトに影響を受けるのです。
給料(月収・年収)
残業代にもよりますがおおよそ30万円前後です。
ボーナスは年に2カ月~3カ月分ほどになります。
SEだからといって特別高給という訳ではありません。
特記事項
SEは自社ではなく外部で仕事をすることもあります。
その際に面接がある場合もあり、資格を持っているかというのもみられます。
SEは資格を持っていなければできない職業でもないにも関わらず、他の職業と比べると資格が重要視される職業でもあります。
SEになってみて
良い点
"自分で作り上げられる"というのがSEの醍醐味です。
お客様と「あーでもない、こーでもない」と話しながらアプリケーションやシステムを作っていくのはとても楽しいです。
また、自分でプロジェクトを管理できるようになれば、休みや残業時間を好きに調整したりという事もできるようになります。
悪い点
どうしても"プロジェクトによって"状況が変わりやすいという事は避けられません。
どんなに頑張って調整してもシステムの不具合やお客様との認識相違などトラブルが発生することはあります。
トラブルによって突発的な残業・休日出社をするような状況は他の職業と比べると多めかもしれません。
SEという仕事柄、日々進化し続けるIT系の知識は常に必要です。
そのため新しいシステムが出るたびに資格勉強をし続ける必要があります。
転職したいか
SEとして別の会社に転職したいとは思います。
給料に若干の不満があるのと大手への転職で"キャリアアップ"をしたいからです。
就職を他者に勧めるか
文系・理系問わずパソコンが好き、幹事が得意という方にはおすすめです。
パソコンが好きというのはIT系の仕事なので当然だと思います。
SEは"調整をする仕事"なので幹事のように多くの人とコミュニケーションをとって色々と決めるのが得意な人には向いているからです。
まとめ
SEの一例として私の勤務状況をお話ししました。
文系でもSEになれますのでSEに興味があるけれど、文系だから諦めているという方はぜひSEにチャレンジしてみて下さい。
どの職業でも同じかもしれませんが、所属する企業によって大きく待遇は変わるということも忘れないでください。
この記事でお伝えしたのはあくまで私の所属する企業の話です。
SEを何年もしているので他のSEさんに出会う機会も頻繁にあります。
中にはブラックだという方もいらっしゃるので、SEを目指す場合は企業をよく調べてから応募してください。
"製薬工場(ライン)"ライン仕事は本当に単純作業だけ?
私の妹が某有名企業の"製薬工場"で働いているので話を聞いてきました。
工場勤務についてはどんなイメージを持っているでしょうか。
「工場は夜勤が多い?」
「休みが少ない」
工場勤務にも色々あるでしょうが今回は"大手"工場での勤務についてお話していきます。
回答者(妹)の情報
年齢
20代
性別
女性
学歴
普通科高校卒業
職歴
転職歴なし。
高校を卒業してから10年程、同じ大手工場で勤務しています。
就職理由
現在の職場である某大手工場で勤務したかったという訳ではありませんでした。
工場が大手であり、何より実家から近かったのが就職先に選んだ理由です。
"製薬工場(ライン)"の現状
仕事
薬品製造のライン作業をしています。
製造には製薬専用の機械を使っています。
製薬専用の機械と聞くと理系にしかできなさそうなものですが、意外にも文系・理系は問わないようです。
実際、妹も理系ではありません。
機械の勉強は入社してから行いますし、特別な免許も必要ありません。
ベルトコンベアから流れてくる製品に一定の処理を行うこと
工場ですので重いものを運ぶためのリフトを使うことがあるので、リフトの運転免許があれば仕事の幅は広がるようです。
ちなみに妹は持っていません。
勤務内容
薬品を機械で製造しています。
製造する製品は複数あるので全員が同じ作業をしているのではなく、部署によって担当が変わります。
工程も多々あるので部署異動はもちろんのこと、部署内の異動であっても使用する機械は異なります。
ライン作業以外に日報・部署内朝礼(火〜金)・全体朝礼・1分間スピーチ(月)などの製造報告作業もしています。
勤務時間
工場は稼働時間が決まっているので勤務時間は厳密です。
基本的な勤務時間は「8:30〜17:35」になります。
ただ、製造ノルマというものがあり、当月に製造しなければならない数の商品に足りていなければ残業や休日出社で製造数をまかなう事はあります。
残業時間
頻度はたまに残業がある程度です。
製造ノルマやトラブルによって残業になりますが、特定の忙しい時期があるわけではありません。
工場で計画されたものが計画通りにいっていなければ発生します。
給料(月収・年収)
30万円程。
ボーナスあり(年1回 2ヶ月分ぐらい)
残業や休日出社により多少は前後します。
高卒での就職は大卒よりも給料が低いとよく聞きますが、10年近く働いているとはいえ大卒と比べてもそん色がない程の給料だと思いました。
特記事項
何の工場かにもよりますが妹の工場は"匂い"がかなりきついです。
食品で良い匂いがするものであっても、毎日嗅いでいると辛くなってきます。
薬品の匂いともなると尚更キツいです。
薬品を製造するので"作業者に雑菌がつくような事があってはなりません"。
そのため作業前には殺菌処理を受けなければならず、気軽にお手洗いなどで持ち場を離れることもできません。
工場のラインといっても機械を使った作業単純作業だけではありません。
機械を使わずに女性には重たい資材を持つこともあります。
そういう場合は大体、職場の男性が手伝ってくれることが多いようです。
機械を使う性質上、事故は付きものです。
大けがをすることもあるので工場での仕事には細心の注意が必要です。
製薬工場(ライン)になってみて
良い点
工場での勤務は工場が稼働していることが大前提です。
盆・正月・GWなどの長期休みは(妹が勤務する)工場では機械が止まるので9連休以上あることが多いです。
年に数回も長期休暇があるのはかなり良いですね。
悪い点
工場では薬品独特の匂いが体につくので、会社帰りに寄り道(飲み会など)することは滅多にありません。
匂いがキツくて普段の生活にも影響が出てしまうのです。
新入社員でも一定数は匂いが原因でやめてしまうこともある程です。
ライン作業では人が機械にならんで作業をし続けるので、人間関係が悪くなると仕事が辛くなってきます。
仲の悪い人が常に隣で作業している状態が続いてしまうからです。
転職したいか
今は特に考えていません。
勤務先の工場が家から近いのと、独特の匂いにも慣れたので転職する理由がないため。
就職を他者に勧めるか
細かい作業が好きであれば勧められるようです。
機械を使うだけでなく機械をメンテナンスすることもあるので、機械類・工具などが好きであればより良いようです。
ただ、工場勤務だからといってルーチンワークだけだと思っていると痛い目に合うので要注意です。
まとめ
工場にもよるとは思いますが、工場への就職を考えているのであれば入社前に「工場の年間稼働日数」を確認した方が良いでしょう。
稼働日数が多いということは勤務日数が多いという事になります。
また、"何の"工場かという点もポイントです。
妹の工場であれば薬品独特の匂いがついてしまいますし、パンであれば毎日バターの香りを嗅がなければならなくなります。
「バターが好きやから大丈夫」という風に甘く考えてはいけません。
必ず「もう嗅ぎたくない」と思う時期がやってきます。
出来るだけ匂いがキツイ工場は避けた方が無難です。
自営業経験者に訊いた"自営業(事務・雑用)"に至る方法
旧友(以降 自営Mさん)が自営業をしているので話を聞いてきました。
会社員をしている身としては一体どういったルートで自営業になるのかが不思議です。
「脱サラ」は誰もが憧れると思います。
ただ、そう現実は甘くありません。
「自営」をするに至ること、稼ぐことは簡単にはいかなさそうです。
回答者(自営Mさん)の情報
年齢
30代
性別
男性
学歴
専門学校 - 情報系の大学コース(大卒扱い)
自営Mさんは「専門学校なのか大学なのかどっち?」よく聞かれるちょっと変わった学歴です。
私も学生時代はよく理解していませんでした。
まとめると大卒資格ももらえる専門学校だったようです。
専門学校に通学しながら大学の通信講義を受けて、専門学校で取った単位でも大学共通の分野なら単位認定されます。
平日に専門学校の講義、土日に大学のレポート・テストを受けたりと結構大変な学生生活を送っていました。
職歴
1回の転職あり
自営Mさんは新卒のときにプログラマとして東京で就職しました。
持病があり1年程で退職して大阪に戻ってきました。
就職理由
大阪に戻ってきてから職探しをしているときに、知人(以降オーナー)がパソコンを扱える人材を探しており自営Mさんに声が掛かったからです。
"自営業(事務・雑用)"の現状
仕事
オーナーと個人的に契約を結んで仕事をとっています。
基本的には"事務のサポート"をする立場にありますが、他にも色々な雑事も請け負っています。
会社に所属せず、会社を興さずに個人で行う事業のこと。
最近ではフリーランスとも言われていますね。
職務内容
オーナーが色々な店舗(不動産、バーなど)を経営しているので、その中の一部を自営Mさんに外注する形で担当しています。
主な仕事
経理(給与計算・売上データ伝票入力、分析)です。
経理の仕事にはExcelを使用しており、その中でもデータ分析は自動化できるように関数を使って資料を作成しています。
その他サブの仕事
ビル管理の事務(電話・受付)
ビルで電話番、受付、清掃をしたり、ビルで起きたトラブルの問題解決も行なっています。
ビラ広告
経営店舗の簡易広告デザインを作成しています。
画像の加工にはラベルマイティ、Photoshopを使っています。
雑用
こちらは稀にですがバー経営をしているのでオーナーが店に顔出しをして帰りが遅くなったときには車で送らなければなりません。
また、バイトがどうしても捕まらないときに臨時としてバー店員もしています。
勤務時間
完全に不定です。
勤務する数日前(場合によっては当日)まで"判りません"。
とはいえ、不定では伝わらないので、大体のパターンを聞きました。
職務内容でも書いたようにオーナーの送迎があったりと、オーナー次第で変わりますが下記2パターンになることが多いようです。
①10:00~18:00
②12:00~19:00
また、土日祝は完全に休みですが、平日の勤務日は0~5日とあったりなかったりです。
平均すると大体2日程度の勤務になるそうです。
残業時間
こちらもやはりオーナー次第になります。
オーナーの送迎をすると帰りが27:00になることもあります。
残業代としては出ませんが経営しているバーの巡回をするときに一緒について行って奢ってもらうこともあります。
もちろん帰りは遅くなりますね。
給料(月収・年収)
時給:約1000円
ボーナス:売上次第
意外にもバイトに近い賃金契約をしています。
自営Mさん的には仕事内容が簡単なので特に金銭的に不満はないと言っていました。
特記事項
この特殊な仕事はオーナーと知り合いやからこそ成り立つ仕事です。
事務サポートになってみて
良い点
自営Mさんは持病の療養中で融通がきかないと働くのが難しい体調なのですが、今の仕事であれば時間にゆとりがあるので働けるというのが一番です。
パソコン操作にはなれているので仕事の内容について苦となることがないのも大きな理由です。
自営業とはいえオーナーの元で働いているのですが、なろうと思えば"正社員にもなれます"。
すでに声はかかっているにも関わらず時間にゆとりがなくなること懸念して正社員になることは考えていないようです。
知人なので人間環境も良好、頼めば給与前借も可能という最近流行りの"アットホームな職場"です。
オーナーに誘われてバーに顔を出すときは同行して奢りで飲めたり、顧客も含めた社内イベント(海・BBQ・旅行など)に安い料金で参加できる。
悪い点
データ分析をしているが、あまり営業に活かされていないようです。
意味のない作業をしているようで「やりがいが無い」と感じることが多々あります。
パソコン関係の資料・データなどを扱える人が他に居ないので絶対に出社しなければならない日もあります。
体調不良のときと重なると大変だと言っていました。
これは良い点に挙がっていた融通がきくという裏返しになりますが、オーナー次第で仕事・勤務時間など何かと振り回される可能性があります。
給料の支払い日が前後することもよくあるみたいです。
いきなり契約を切られることはないようですが、やはり将来的にはどうなるか判らないという不安定さもあります。
転職したいか
今はしたいと思わない。
今の職場環境に不満がないため、転職する気はないようです。
就職を他者に勧めるか
なる条件が厳しいので勧められないようです。
そもそも論になりますが自営Mさんのような仕事に就こうと思っても実際になれるという人は限られています。
なろうと思ってもなれるものでは無いですね。
もしコネがあって出来るような環境にあるなら「やってみる価値はある」と言っていました。
まとめ
自営業では色々な仕事内容・勤務体系で働いている人がいます。
会社に所属せずに自分で仕事を取ってきてお金を得るので全て自己責任です。
その代わり"自由な時間が取れる""仕事を選べる"など会社員には無い選択肢も選ぶことができるようになります。
自営Mさんの場合は知人にオーナーがいたので仕事を得られました。
自営業には限りませんがいざという時に人脈が活きてきますので、人との縁は大切にしておきましょう。
"高速バス運転士"の仕事はハードなのか?
「高速バス運転士」をしている旧友のYさん(以降 運転士Yさん)に話を聞いてきました。
高速バスの運転士ですので市バスのように一般道を走るバスではありません。
昼にも高速バスは走っていますけれど代表的なのは夜行バスですね。
バス運転士は生活していく上で身近に感じられますが、実際にバス会社へ就職したという人は中々いないと思います。
最近は何かとニュースに取り上げられる高速バスですが「本当にウワサ通りの激務なのか?」も含めて紹介していきます。
回答者(運転士Yさん)の情報
年齢
20代後半
性別
男性
学歴
文系大学卒業
職歴
転職はしていません。
ただ、大学卒業時にはバス運転士の免許を持っていなかったので、新卒で就職ができませんでした。
新卒時はバス運転士の免許取得を目指しながら、引っ越しやのバイトに励んでいました。
無事にバス運転士の免許を取得できたので翌年度にはバス運転士に就いています。
就職理由
もともと乗り物が好きで"乗り物関係"の職業に就こうと考えていました。
電車やカーショップ、トラックドライバーなど迷ったようですが、バスを運転してみたいという気持ちとたくさん運転できるという理由でバス運転士を最終的には選びました。
"バス運転士"の現状
会社
所属しているのは某大手バス会社の子会社です。
高速道路を走る高速バス運転士をしています。
勤務内容
高速道路でバスを運転するのがメインです。
私たちが普段目にしているのは運転してくれている姿だけですが、運転だけではなく裏でしている仕事もあります。
バスの出発前にはバスの動作に問題がないか点検をしています。
「バス整備士がしているのかな?」と勝手に思っていましたが、実際は運転士が出発前に決まった項目について点検を行っているのです。
目的地に着いた後は会社への報告を行います。
こちらは一般企業と変わりありませんが、一つの仕事が終わるたびに上長へ報告をあげています。
基本的に「いつ・どのバス・どのコース」を運転するかは決まっているのですが、運転士が急病になったなどの理由で突発的な出勤もあるようです。
こちらについては断ってもOKなようですが、休出扱いになり給料が多くなるので運転士Yさんはあまり断らないようです。
勤務時間
シフト制で2週間前には休日の希望を出しています。
高速バスでは長距離運転になるので拘束時間が長くなります。
6:00〜20:00の勤務になることも珍しくありません。
目的地が地方になることも多く片道の運転が終わると現地に一泊し、翌日の復路で帰ってくるという勤務体系も頻繁にあります。
一般企業の出張が頻繁にあるようなイメージです。
残業時間
残業は1時間以内のものであれば、ほぼ毎日のようにあります。
バスが遅れたり、運転記録の報告をしていると残業が発生します。
道路の込み具合でバスの到着が前後するのは当たり前なところもあるので残業になるのは仕方がないような気はしますね。
「逆に早くなることはないのか」と聞いてみたところ「バスが予定時刻より早く出発することはないから早帰りはない」と回答がありました。
確かに時刻表よりバスが早く出発するなんてありませんよね。
バス運転士の仕事上、残業はあるけど早く終わることはないようです。
給料(月収・年収)
20〜25万 円で残業によって多少前後します。
ボーナスはありですが会社の利益だけでなく勤務実績によってはカットされるという社則になっています。
バスの出発が1台でも遅れると後続のスケジュールまで確実に影響が出てしまうのでバス運転士に遅刻は厳禁です。
バスの出発を遅らせてしまうとボーナスカットは確実となります。
運転士Yさんも一度寝坊したことがあるのですが、その時は出発前の点検には間に合いませんでしたがバスの出発時間には間に合ったのでボーナスカットを免れたと言っていました。
その時の点検は別の運転士の方がしておいてくれました。
特記事項
バス運転士は体が資本です。
ハードなシフト体制ですが早朝でも深夜でも安全に運転できるように体調を整えておかなければなりません。
「バス会社には大手しかないの?」という疑問があったのですが、中小企業のバス会社も存在しています。
どうやら貸切バス4台を用意できれば中小企業としては成り立つようです。
高速バス運転士になってみて
良い点
当初の目的通り「乗り物が好きやからバス運転できて良かった」というのが一番良かった点です。
バスの種類も豊富でスイッチの位置が違ったり、ギアが6速のもの、7速のもの、エンジンでも5種類程度あったりと運転するバスが変わることも楽しみの一つです。
一般の運転手である私からすると日頃慣れていない車を運転するのはちょっと怖いと思うのですが、乗り物好きである運転士Yさんにとっては種類が多い方が良いようですね。
悪い点
勤務はシフト制だという話をしてもらいましたが、やはり勤務時間が日によってバラバラなのは体力的にもキツイですね。
目的地が毎度異なるので、片道3時間を往復したり、片道5時間で1泊したりと運転時間も日によって変わります。
また、人の命を預かってる割には給料が安いというのは不満だと言っていました。
転職したいか
全く考えていません。
バス運転士としての仕事が気に入ってるからです。
仮に転職をするとしたら乗り物の運転とは関係のない職業にするつもりだと言っていました。
就職を他者に勧めるか
給料は安いけど乗り物が好きなのであればお薦めします。
まとめ
運転士Yさんはニュースで放送されているほどの激務ではありませんでしたが、一般企業勤の勤務と比べると厳しめのシフト勤務ではあると思います。
早朝から深夜までシフトの幅が広いことや日常的に一泊しなければならないというのは体力面・精神面ともに削られるでしょう。
半端ではない距離と時間を運転に費やすことになりますので運転士を目指す方は「3度の飯より運転好き」というような人でなければ辛くなってしまいそうです。
教師に訊いた"高校教師(非常勤)"の待遇とは?
現役で高校教師をしている友人(以降 Y先生)に話を聞いてきました。
Y先生は「非常勤」で高校の国語教師をしています。
何となく「非常勤 ≒ バイト」というイメージがありましたが、話を聞いていみるとその考えは間違っていると気づきました。
就職・転職で"教師"を検討されている方必見です!
回答者(Y先生)の情報
年齢
20代後半
性別
女性
学歴
文系大学卒業
職歴
教師歴7年で計2回転職を経験されていました。
転職とは言ってもあくまで教師のままなので「学校を変えただけ」という認識のようです。
ただ、待遇は非常勤・常勤の両方を経験されていました。
転職したときの待遇は、新卒:非常勤→1回目の転職:常勤→2回目の転職:非常勤(現職)です。
1回目の転職は「常勤になりたかったんやな」と理由が理解できたのですが、2回目の転職をなぜしたのかが疑問でした。
理由の一つは「学校が遠かったから」とのことでしたから、常勤・非常勤の待遇による面も大きかったようです。
教師の待遇については別途説明していきます。
就職理由
やはり「教師になりたかった」というシンプルなものです。
他の職業、特にサラリーマンの類では何となくなったという方も多いと思いますが、教師のような免許ありきの職業にもなると意志を持ってなるようですね。
"高校教師(非常勤)"の現状
仕事
Y先生は高校の国語教師です。
他の科目について免許はなく国語の専門教師をしています。
職務内容
基本的には担当教科の授業のみ。
もちろん授業以外にサービス残業の形で授業準備が発生します。
ただ、非常勤教師では担任・顧問になることは"ほぼ"ありません。
"ほぼ"としているのは別途お金をもらって部活の顧問をする方もいるからです。
Y先生には顧問の依頼が来たことはないそうです。
勤務時間
常勤であれば学校の始業前~始業後と勤務時間が定められていますが、
非常勤の場合だと会社勤務のように9:00~17:30のように決められていません。
勤務時間は学校と契約している授業数に依存します。
現在勤務されている学校の契約では「1コマ50分:週8コマ」だそうです。
土曜日に授業がない学校なので平日のみの週5日勤務です。
1日あたり均等に割り振られるわけではありませんが、実働約26時間/月になります。
ただし、時間割の関係上、待機時間が存在するので極端に短いという訳でもありません。
Y先生は一番コマ数が多い時で週20コマ(実働66時間/月)もあったようです。
非常勤の場合、授業以外は仕事が無いので、学校が休みとなる長期休みはもちろんのこと修学旅行や創立記念日なんかも休みになります。
ただ、授業がないので給料は発生しません。
残業時間
なし。
授業準備という形で授業外に時間がとられることはありますが、担任や顧問にならないので、その日の授業さえ終わればもう仕事としては終わりです。
給料(月収・年収)
話を聞いていて一番驚いたのが月給です。
非常勤教師の場合、その年の契約によって担当する授業のコマ数が変わるので給料には大幅なバラつきがあります。
1コマ :8,000~13,000円
週に持つコマ数:5~20コマ(50分/コマ)
ボーナス :あり(コマ数によって上下する)
申し訳ありませんが今回ボーナスについては詳細を聞けませんでした。
次回聞ければ記事を更新します。
Y先生は現在週8コマ勤務(=32コマ/月)なので、月収256,000~416,000円になります。
非常勤と聞いて持っていたイメージよりもかなり高額です。
契約によって変わってきますので、Y先生が契約した内容での最高額・最多数を計算すると月収1,040,000になる計算です。
もちろん1コマあたりの金額が高いのに週のコマ数が少ない契約など、1コマの額・週のコマ数が両方とも高いことは中々ありません。
それでも最高額を考えるとなかなか夢があるとは思いませんか。
特記事項
非常勤なので契約は1年毎に更新となります。
契約が継続されない場合は職を失うことになってしまいますが、Y先生は契約を切られたことは一度もないとの事でした。
ちゃんと教師をしていれば契約を切られることは少ないのかもしれません。
非常勤教師は"掛け持ちあり"です。
この掛け持ちは教師として別の学校の教師をするだけでなく、普通のアルバイトでも可です。
夏休み中Y先生は短期バイトで工場勤務をしています。
初めて知ったのですが常勤講師であっても正式採用、いわゆる正社員ではないパターンも多いそうです。
Y先生は少子化の影響だと思うと言っていました。
例え常勤教師になったとしても正式採用でない場合は、非常勤教師と同様1年契約になってしまいます。
高校教師(非常勤)になってみて
良い点
給料は発生しませんが長期休みがあることです。
特に夏休みにもなるとバイトを入れなければ1カ月も休みが取れるので、旅行をしたりと趣味をするにはかなり勤務体系です。
悪い点
良い点の裏返しになりますが、長期休み中に給料がなくなることです。
契約が切られたことはないとはいえ、1年毎に契約が見直され"安定がない"というのが一番の懸念点になります。
また、担任・顧問を持つことが無いので気が楽な反面、やりがいと言ったものは少ないです。
転職したいか
特に考えていない。
非常勤教師で契約が切られるかもしれない不安はありますが、プライベートの時間を多くとれる勤務体系が気に入っている。
就職を他者に勧めるか
教師自体は良い職業なので、教えることや子供好きであればお勧めします。
ただ、もしなれるのであれば常勤教師(正式採用)にした方が、やりがいがあっていいです。
まとめ
"非常勤"と聞いて悪いイメージを持っていましたが、Y先生の話を聞いている内に「この待遇はかなり良いのでは?」と思ってしまいました。
確かに安定性のなさは否めませんが、プライベートの時間を多くとりたいという方は就職・転職をする際、非常勤教師を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。