"製薬工場(ライン)"ライン仕事は本当に単純作業だけ?
私の妹が某有名企業の"製薬工場"で働いているので話を聞いてきました。
工場勤務についてはどんなイメージを持っているでしょうか。
「工場は夜勤が多い?」
「休みが少ない」
工場勤務にも色々あるでしょうが今回は"大手"工場での勤務についてお話していきます。
回答者(妹)の情報
年齢
20代
性別
女性
学歴
普通科高校卒業
職歴
転職歴なし。
高校を卒業してから10年程、同じ大手工場で勤務しています。
就職理由
現在の職場である某大手工場で勤務したかったという訳ではありませんでした。
工場が大手であり、何より実家から近かったのが就職先に選んだ理由です。
"製薬工場(ライン)"の現状
仕事
薬品製造のライン作業をしています。
製造には製薬専用の機械を使っています。
製薬専用の機械と聞くと理系にしかできなさそうなものですが、意外にも文系・理系は問わないようです。
実際、妹も理系ではありません。
機械の勉強は入社してから行いますし、特別な免許も必要ありません。
ベルトコンベアから流れてくる製品に一定の処理を行うこと
工場ですので重いものを運ぶためのリフトを使うことがあるので、リフトの運転免許があれば仕事の幅は広がるようです。
ちなみに妹は持っていません。
勤務内容
薬品を機械で製造しています。
製造する製品は複数あるので全員が同じ作業をしているのではなく、部署によって担当が変わります。
工程も多々あるので部署異動はもちろんのこと、部署内の異動であっても使用する機械は異なります。
ライン作業以外に日報・部署内朝礼(火〜金)・全体朝礼・1分間スピーチ(月)などの製造報告作業もしています。
勤務時間
工場は稼働時間が決まっているので勤務時間は厳密です。
基本的な勤務時間は「8:30〜17:35」になります。
ただ、製造ノルマというものがあり、当月に製造しなければならない数の商品に足りていなければ残業や休日出社で製造数をまかなう事はあります。
残業時間
頻度はたまに残業がある程度です。
製造ノルマやトラブルによって残業になりますが、特定の忙しい時期があるわけではありません。
工場で計画されたものが計画通りにいっていなければ発生します。
給料(月収・年収)
30万円程。
ボーナスあり(年1回 2ヶ月分ぐらい)
残業や休日出社により多少は前後します。
高卒での就職は大卒よりも給料が低いとよく聞きますが、10年近く働いているとはいえ大卒と比べてもそん色がない程の給料だと思いました。
特記事項
何の工場かにもよりますが妹の工場は"匂い"がかなりきついです。
食品で良い匂いがするものであっても、毎日嗅いでいると辛くなってきます。
薬品の匂いともなると尚更キツいです。
薬品を製造するので"作業者に雑菌がつくような事があってはなりません"。
そのため作業前には殺菌処理を受けなければならず、気軽にお手洗いなどで持ち場を離れることもできません。
工場のラインといっても機械を使った作業単純作業だけではありません。
機械を使わずに女性には重たい資材を持つこともあります。
そういう場合は大体、職場の男性が手伝ってくれることが多いようです。
機械を使う性質上、事故は付きものです。
大けがをすることもあるので工場での仕事には細心の注意が必要です。
製薬工場(ライン)になってみて
良い点
工場での勤務は工場が稼働していることが大前提です。
盆・正月・GWなどの長期休みは(妹が勤務する)工場では機械が止まるので9連休以上あることが多いです。
年に数回も長期休暇があるのはかなり良いですね。
悪い点
工場では薬品独特の匂いが体につくので、会社帰りに寄り道(飲み会など)することは滅多にありません。
匂いがキツくて普段の生活にも影響が出てしまうのです。
新入社員でも一定数は匂いが原因でやめてしまうこともある程です。
ライン作業では人が機械にならんで作業をし続けるので、人間関係が悪くなると仕事が辛くなってきます。
仲の悪い人が常に隣で作業している状態が続いてしまうからです。
転職したいか
今は特に考えていません。
勤務先の工場が家から近いのと、独特の匂いにも慣れたので転職する理由がないため。
就職を他者に勧めるか
細かい作業が好きであれば勧められるようです。
機械を使うだけでなく機械をメンテナンスすることもあるので、機械類・工具などが好きであればより良いようです。
ただ、工場勤務だからといってルーチンワークだけだと思っていると痛い目に合うので要注意です。
まとめ
工場にもよるとは思いますが、工場への就職を考えているのであれば入社前に「工場の年間稼働日数」を確認した方が良いでしょう。
稼働日数が多いということは勤務日数が多いという事になります。
また、"何の"工場かという点もポイントです。
妹の工場であれば薬品独特の匂いがついてしまいますし、パンであれば毎日バターの香りを嗅がなければならなくなります。
「バターが好きやから大丈夫」という風に甘く考えてはいけません。
必ず「もう嗅ぎたくない」と思う時期がやってきます。
出来るだけ匂いがキツイ工場は避けた方が無難です。